本計画は、倉庫として使われた物件を不動産オフィスに改装する計画である。 敷地は国道1号線のロードサイドに建ち、行き交うドライバーからも視認性の高い立地となっている。 オーナーから明るく開放的な外に開けたオフィスにしたいという要望であったのと、元倉庫であることから、天井高さを一般的なオフィスより高くできることを生かし 天井高で機能を仕切ることによって各スペースの機能が、はみ出るような緩い内装を考えた。 天井が高い部分は、各スペースへとつながる伸びやかな廊下/広場になっており、玄関から奥に行くごとにプライバシーが徐々に高まるようになる。 中心スペースでは、セミナー用途としても使える自由な機能も持たせ、動線が常に交り合いながら、コミュニケーションを図れる場とした。 柔らかさを表現する手法として、輪による連なりをモチーフとして構成し、それぞれの機能に応じて輪の大きさを変化させ、それによってできた残余空間としての廊下は 角のない壁となり、来客者を意識した安心で迎え入れやすい親近感のあるオフィスを目指した。